鎌倉殿の13人で梶原善さんが演じる善児が第五話では北条義時の兄の宗時を暗殺してしまいました。
第一話では源頼朝と八重姫の息子千鶴丸を川遊びに連れ出して殺害しています。伊東祐親の下人として冷酷に仕事をこなしていく役割ですが、次の標的は誰になるのでしょう。
善児の役割とは
善児は伊東祐親の私的な下人として、祐親の身の回りの世話をしていますが、私的な命令によっては暗殺もこなす怖い役柄です。
実在の人物として歴史に記録されていませんが、物語にアクセントをつける意味で取り入れられたようです。設定ではそれなりに腕もたつようです。
千鶴丸の殺害
第一話の千鶴丸の殺害ですが、これは誰がやったかは記録に残されていませんが、伊東祐親の命令によって家の者が川に沈めたことになっていますので、それなりに史実に沿った形となっています。
北条宗時の殺害
北条宗時は1180年(治承4年)8月23日の石橋山の戦いで頼朝軍が大庭景親軍に大敗を喫し、伊豆の山中に逃げ込みます。
歴史的にはこの地理に明るい土肥実平が「頼朝一人ならかくまって逃げ延びさせることはできるが、皆で集まっていては助からない。」と分散して逃げ延びることを主張し、頼朝がそれに従うことになります。
これが奏して頼朝は真鶴から船で安房国に脱出します。
北条時政と義時はともに甲府に向けて山道をむかいます。そして、別ルートで北条宗時は北条館の方面から甲府に向かいます。その際に、大庭景親の別動隊に遭遇して討ち取られたといわれています。
このため、まさか善児にここで暗殺されるとは思いませんでした。そんなことから、今後も善児は折々に出てくることが期待されます。
確かに、キャストの発表も早かったし、実在の人物でなかっただけに?という感じがしましたが、これで納得がいきますね。
戦の作法から外れる卑怯なやり方で宗時殺害を命じられる善児。
得物は匕首や小刀。首も奪わず去っていく。下人である彼は武士の矜持も与えられず、ただ駒として動く。
巾着を奪っていくのは、彼の唯一の哀しい「自分自身」に見えてならない。#鎌倉殿の13人 pic.twitter.com/7Ot25Xvslr— かかまつ (@kakamatsukk) February 6, 2022
善児の次の標的は
これからも折々に刺客として登場してくるでしょう。今後の展開を考えてみましょう。伊東祐親の指示で動きますから、その想定される標的は、源頼朝、北条時政、工藤祐経、八重姫が考えられます。
次の標的は源頼朝が最有力
主人の伊東祐親の命で北条宗時の暗殺には成功しましたが、源頼朝は安房国に逃げ込み、上総氏、千葉氏の応援を得て一挙に勢力が拡大してしまいます。
9月の終わりには万単位の勢力になりますから。戦いでは伊東祐親も大庭景親もかなわなくなるでしょう。しかも相手は、武蔵国から鎌倉に向かう状況です。そんな中で、考えられるのは旗頭の源頼朝を暗殺するしか自分たちが生き残るチャンスが無くなってきます。
従って、伊東祐親は頼朝が10月に鎌倉に入った頃を狙って、善児に暗殺を命令する確率が高いと思います。
鎌倉で落ち着いた時の隙を狙って頼朝を暗殺し、源氏の軍の拠り所を無くしてしまえば、それぞれの豪族をまとめることができなくなるので、バラバラになると考えられます。
こうなれば自分の領地だけを守っていれば何とか生き延びられるでしょう。
北条時政はもはや襲われない
源頼朝挙兵に際して北条時政の役割は非常に大きかったわけです。その意味でしかも自分の娘婿でありながら裏切った恨みは大きいかと思います。
しかし、頼朝が上総氏、千葉氏の応援を得て大勢力になった後は、一時的に北条氏の存在感が下がりますので、もはや、北条時政を暗殺しても大勢に影響を与えられないと悟るはずです。
ましてや北条義時になると伊東祐親は問題視していないでしょうから、彼らは襲われないと考えられます。
私的に暗殺したいのは工藤祐経
工藤祐経といってもピンとこないかもしれませんが、第一話で坪倉由幸が演じていた小汚いボロボロの格好で伊東祐親に土地を返せ、妻を返せと言っていた人です。
実は、この人は伊東荘の所有者だったのですが、伯父の祐親に奪われてしまいます。そして、妻も祐親の娘だったのですが、他の部下に嫁がされてしまいます。
そんなことから伯父に恨みをもっており、4年前に伯父の伊東祐親と祐親の長男である河津祐泰を襲わせるのです、祐親は難を逃れますが、長男祐泰は殺されてしまいます。そんな事情もあるので、善児を使って工藤祐泰を殺したかったはずです。
本当は考えたくなかったけれど八重姫
伊東祐親は頼朝暗殺を狙ったはずでしたが、11月の富士川の戦いで頼りの平家が戦わずに負けてしまうと打つ手がなくなります。
頼朝の周りも仕切りが高くなって容易に近づけないでしょう。もはや源氏に囲まれて、しかも、自分の勢力は高々300騎ですから、頼朝軍に撃って出ても無駄なことになるのです。
伊東祐親はそうはいっても一途で筋を通す性格ですから、本人も自害していますので、一族にも求める恐れがあるのです。
ましてや、八重姫はほっておけば頼朝のもとに行ってしまうので、善児に殺害を命じる可能性もあるのです。
でも、その時は夫の江間次郎が頑張って救うのではないかと期待しています。そして、善児と刺し違えるのではとも思います。
江間次郎はやさしい人ですし、八重姫の言うことなら何でも聞くことは、第五話で証明済みですから。きっと自分の身をかけても守ることでしょう。
「鎌倉殿の13人」で梶原善さんが演じる善児の次の標的のまとめ
梶原善さんが演じる善児は謎の人でしたが、第五話になって存在感が高まってきました。しばらくは折々に登場するようですので、その次はどのようなスタイルで現れるか楽しみですね。
しかし、今回推理したのは富士川の戦いまでですので。それが終わると善児は主人を失ってしまいます。
この手の人は主人がいなくなれば自由ですので存在意義はなくなるのですが、ひょっとしたら、伊東祐親の命でどこか別の人のもとで働くことになる可能性もあります。
一部の記事では、梶原景時が有力と言われていますが、どうでしょう。その他にやとわれたとしても、後半は権力闘争が続きますから、意外と活躍の場があるようです。
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