鎌倉殿の13人の坂東有力御家人・豪族のキャストを紹介します

鎌倉殿の13人

鎌倉殿の13人の武蔵国、相模国、上総国、下総国などの坂東の豪族を中心とする有力御家人とキャストを紹介します。

この時代の話が難しいのは、この豪族たちが現代あまり知られていないことが原因ですが、地域と氏族を結びつけることでイメージを掴んでいくことができます。武蔵野国比企氏、相模国三浦氏、上総国千葉氏などはイメージしやすいでしょう。

武蔵の国の御家人、豪族はどんな人

武蔵の国は今の埼玉県ですが、比企氏が有名です。源頼朝の乳母になったこと勢力を強めていきます。その他男衾郡(おぶすま)の畠山氏を紹介します。

比企尼(生没年不詳) 草笛光子

もともと源頼朝の乳母でしたが、頼朝の伊豆配流に伴い、夫・比企掃部允(かもんのじょう)武蔵国比企郡の郡司となって領地に住むことになります。

その後、20年間頼朝に仕送りなどをして、頼朝を支えていました。娘が三人いますが、その夫たちに命じて頼朝を支えることになります。

草笛光子さんは大ヴェテランですので、解説の必要もないでしょう。1979年の「草燃える」では丹後局を演じていました。

比企能員(ひきよしかず)(生年不詳~1203) 佐藤次郎

比企尼の甥ですが、養子となり比企氏を率いる立場になります。頼朝の長男頼家の誕生に伴い乳母父となり、頼家を支える立場になります。

頼家が将軍につき、権勢をふるうことになりますが、頼家が病に伏すようになると。頼家の息子一幡を擁立する比企家と頼家の弟実朝を擁立する北条家の争いとなり、滅ぼされることとなります。

佐藤二郎さんは大河ドラマ3作目です。2012年の「平清盛」では藤原家成を演じられていました。

比企通(生没年不詳) 堀内敬子

比企能員の妻で源頼家の乳母となります。このため頼家の将軍職に就くようになると重みが増してきます。

また娘若狭局が頼家の子一幡を産んでおりますので、比企家としては何としても一幡に将軍職を継がせたいと思うようになります。このように北条政子の向こうを張る立場として描かれると考えられます。

堀内敬子さんは長いキャリアの持ち主ですが、大河ドラマは初出場です。お母さんが三千子という名前だそうで、この名前にシンパシィ―を感じるそうです。

畠山重忠(1164~1205) 中川大志

坂東八平氏の秩父市の一族で、武蔵国男衾郡の豪族で、元は源氏ですが平治の乱以降は平家に従っていました。頼朝挙兵後の石橋山の戦いでは平家側として戦います。

頼朝が安房国で再挙した時には頼朝に降伏し、御家人となります。有名な話としては怪力の持ち主で、鵯越の逆落としの際、馬を担いで降りたと言われています。

鎌倉幕府成立後も重用されますが、北条時政と牧の方の陰謀により滅ぼされます。清廉潔白で坂東武士の鑑と言われています。

中川大志さんはまだ23歳の方ですが、このような重厚な役をどのように演じられるか楽しみでもあります。2012年の「平清盛」では少年時代の源頼朝を演じられていました。

相模国の御家人、豪族はどんな人

相模国は今の神奈川県です三浦一族が有名ですが、三浦半島を想像すれば容易にわかりますね。その他和田氏、山内氏、大庭氏を紹介します。

三浦義澄(1127~1200) 佐藤B作

相模国三浦郡の豪族で、頼朝挙兵では頼朝側につきますが、頼朝と合流できなかったのが敗因と言われています。その後一貫して頼朝に従い、鎌倉幕府の宿老となります。

家督を子の義村に譲ります。梶原景時の鎌倉追放に加担し、梶原一族が滅んだあと病没します。

佐藤B作さんは大河ドラマ5作目です。キャリアの割には出演していませんね。

三浦義村(1168~1239) 山本耕史

平家追討の頃から世に出るようになります。梶原景時の変、畠山重忠の乱、和田合戦、実朝暗殺などの動乱を乗り越えて承久の変でも活躍することになります。

北条義時、泰時の執権を支えた大人物となります。なんだか、歴史の流れの掴み方が、北条義時と役割が似ているような気がします。

山本耕史さんは大河ドラマ5作目です。2004年の「新選組」では土方歳三を演じています。このドラマと同じような役割ですね。2012年の「平清盛」では藤原頼長を演じています。

和田義盛(1147~1213) 横田栄司

相模国の三浦氏一族の出身です。頼朝挙兵から一貫して参加しており、鎌倉政権発足後は初代の侍所別当となっています。

梶原景時の変、畠山重忠の乱を乗り越えます。北条義時の挑発に乗り挙兵することになりますが、頼りにしていた三浦一族の三浦義村の裏切りにより露呈し、戦い後に滅亡します。

舞台俳優として経歴の長い横田栄司さんですが、大河ドラマとしては3作目になります。

梶原景時(1140~1200) 中村獅童

梶原氏は大庭氏とは同族になります。もともと源氏の郎党ではあったが、平治の乱以降は平家に従うことになります。

頼朝挙兵後の石橋山の戦いでは頼朝軍を打ち破りますが、その際、山中に逃れた頼朝をわざと見逃します。頼朝が安房国から再挙を図ると、頼朝に降伏しますが、許されて御家人となります。

上総広常を謀殺した実行犯でもあります。また有名なのは源義経と対立したことです。鎌倉幕府成立後は侍所別当となり重用されますが、頼朝の死後に追放されて一族とともに滅びます。

中村獅童さんは歌舞伎で有名ですが、大河ドラマは7作目の出演です。御家人の中ではもっとも有名な梶原景時をどのように演じられるでしょうか。

大庭景親(おおばかげちか)(生年不詳~1180)國村隼

頼朝挙兵当時は相模国の大豪族として君臨していました。平清盛の覚えも良く、石橋山の戦いでは頼朝軍を撃破してしまいます。その後頼朝が武蔵国から再起して侵攻してきたときには景親には対抗することができないくらいにまで膨らんでいました。富士川の戦いで平家が敗れた後降伏しますが、処刑されることになります。

國村隼さんは大河ドラマ2作目です。ドラマの第1回目でも相模国の大物として、伊東氏、北条氏の仲立ちをしていましたね。

山内首藤経俊(やまのうちすどうつねとし)(1137~1225) 山口馬木也

源頼朝の乳母をつとめた山内尼を母に持つため源氏の臣下でも優遇されましたが、頼朝挙兵にあたっては、頼朝の使者を追い返し、大庭景親の軍に従い頼朝を撃破してしまいます。

後に再起した頼朝に降伏し捕らえられ死罪になるところを母親の山内尼が助命を懇願したと言われています。大した功績も上げないのに、伊勢・伊賀の守護に任じられるまで出世します。

その後領国の経営でミスをして失脚しますが命は長らえます。ということで長いものには巻かれろ式のあまり良い役割ではありませんが、どのように演じられるでしょうか。

山口馬木也さんは大河ドラマ4作目です。2001年の「北条時宗」では北条顕時を演じられていました。

上総、下総国の御家人、豪族はどんな人

上総、下総は今の千葉県です。気を付けるのは上総が南側、下総が茨城県に繋がっている地域です。昔は江戸の一帯は湿地帯で人が通れず、京からは三浦半島から船で渡る上総の方が近いのです。

上総広常(生年不詳~1184) 佐藤浩市

上総氏は上総、下総に所領を持ち勢力を有している家系です。房総平氏総領家頭首であり、源義朝の郎党でした。平治の乱の後は領国に帰っていました。

頼朝が挙兵して石橋山の戦いで敗れ、安房国に逃れると、大軍を率いて頼朝の下に従います。頼朝から謀反の疑いをかけられて、1183年に謀殺されますが、間違いであったことがわかり、一族は赦免されます。

佐藤浩市さんはヴェテランの領域にある人でしょう。大河ドラマでも1993年の「炎立つ」では源義家を演じられていました。

千葉常胤(つねたね)(1118~1201) 岡本信人

上総広常とは又従兄弟になります。上総氏と同じように保元、平治の乱では源義朝に従って戦います。

頼朝が石橋山の戦いで敗れて安房国に逃れると、頼朝に従うことになります。しかしながら、上総広常の謀殺により、鎌倉幕府の権力は北条氏、比企氏の方に移ってしまい、有力者から一御家人の立場になってしまいます。

岡本信人さんも大ヴェテランです。大河ドラマだけでも11作目の登場になります。

鎌倉殿の13人の坂東有力御家人・豪族のキャストのまとめ

鎌倉幕府の有職者になっていく坂東の御家人、豪族とそのキャストを紹介しました。このように地域分けをしていくと、理解し易いようになります。

しかしやがてこれらの人が内紛を興して、滅ぼされていくのは哀しい感じがします。

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